もしも虫と話せたら 『昆虫が教えてくれた生きづらい世の中を生き抜く自然の鉄則15』
【内容】
職場の人間関係がうまくいかず、生き方に悩む太郎くんが、しゃべる昆虫たちと出会い、昆虫の生き様から、人間の世界でも通用する自然の鉄則、人生哲学を学んでいきます。
【感想文】
砂漠に住む「サハラサバクアリ」は地表の温度が56℃になると、エサ探しに行く。
理由は、この温度になると、他の昆虫や天敵のトカゲが生きていけないから。
そして、暑さで死んだ昆虫を食べるんだそうです。
つまり『つらい時は「逆に」チャンスなんじゃね?』ってこと。
でも、5分活動したら死んでしまうけど。
こんな感じに、昆虫が自分の生態から人生の教訓を教えてくれます。
他にも、「オオコノハムシ」は葉っぱに擬態しすぎて仲間からも本物の葉っぱだと思われてかじられてしまう。
とか、「ヘラクレスオオカブト」は実は飛ぶのがヘタで暑さに弱い。
みたいなことから、虫たちが教えてくれるんです。
で、これが太郎君と昆虫の会話形式で進むんですが、登場する虫(全部で15種類)が全員キャラが濃い。
しかも、いちいち昆虫ギャグを挟んでくる。
虫との掛け合いが面白いのと、色んな昆虫トリビアが面白すぎて200ページちょいの本ですが、一瞬で読めました。
あと、絵もいいです。優しいけど、会話とマッチしたギャグっぽさ。
「じゅえき太郎」さんというイラストレーターさんで、虫をモチーフにした作品を制作している方です。
この他にも虫関係の著書がたくさんあるので、そっちも見てみたくなりました。
内容も易しめで、虫好きの小学2年生の息子に絵本の読み聞かせの代わりに読んだら、いつもの絵本より面白がってました。
「意外な生態の昆虫図鑑」でありながら、大人から子供まで誰でも読める「自己啓発本」です。
隙間時間に読むと、ほっこりできていいと思います。
【こんな人におすすめ】
・ 昆虫好き。
・ ゆるーく読書したい。
・ ちょっといい話を読みたい。
・ 隙間時間に読みたい。